故障が少なく、静かにドレンを排出
可動部を持たないノズル式スチームトラップ
可動部を持たないことは、故障が少なく、静かにドレンを排出し、ボイラーから各種蒸気使用設備までの送気を安定させ、安定操業 を実現する効果があります。
非常に微細な泡を含んだお湯を家中に送り出すことができます。
従来型トラップ の 代表的な構造のものを挙げてみました。
内部構造はともかく、既存の設備でよく見かけるものばかりです。
例えば フロート式 ではドレイン(青色)が溜まり、フロートを持ち上げ、排水弁を開けます。その際ドレインが排出されますが、同時に蒸気を高圧で送っているため、排水弁が閉まるまで 生蒸気 も 一部漏れることになります。
いずれもドレイン排出のため フロート、弁、バイメタル など 動作部分 があり、激しい動作によっては 破損したり、蒸気漏れ を起こし、設計時の性能を維持できません。
また、ボイラー運転開始時(配管が冷えているため大量のドレイン発生)に合わせて、大容量のトラップを取り付けていたことが 蒸気損失の原因 でした。
従来型トラップにも オリフィス式 と呼ばれ、可動部を持たないものがあります。
化学工学分野では、オリフィスは前後に圧力差を発生させるものとして有名なものですが、現実の応用面ではいくつか問題があります。
1.先端部の腐食
オリフィス先端部にもっとも高速の流体が常時触れているため、腐食などにより、先端が破損、蒸気漏れの原因となったり、小口径の場合には 目詰まりの原因 となります。
2.負荷変動に弱い
配管径とオリフィス径、流体の流速で前後の圧力が決まるため、定圧、定速の蒸気流であれば目的の機能を発揮しますが、現実には 負荷変動(機器の使用状態の変化)があるため、一定のドレイン排出 が期待できません。
図は エネトラップ® の概念図です。
飽和蒸気が左からやってきます。(青→ が ドレイン水)
下方の ステンレスワイヤメッシュ で配管内の鉄錆などの異物が濾過され、ノズルに向かいます。
ドレインは 蒸気よりも先にノズルを通過し、右の排水系に流れ出していきます。
お分かりのように フロート式 や バイメタル式 スチームトラップなどと異なり、エネトラップ® には 可動部がありません。
ノズル式エネトラップ が 適正排出 を可能にします。
エネトラップでは、既設トラップよりも蒸気漏れ量が51.7%に抑えられると確認できました。
既設トラップをできるだけ予備の新品に換え、トラップ設置場所でのドレン量を計測します。 既設トラップでは同伴蒸気と称する蒸気をドレン排出時に吐き出していますので、ホースの先端をドレン回収容器(バケツ)の水の中まで引きこんで、瞬時にドレンに換えて計測します。 この比較試験は ISO7841 という国際規格に規定がありますが、工場の実情 に合わせて、負荷変動 の影響 をなるべく受けないように実施することが重要です。 詳細 は お問い合わせください。 既設トラップ で出てきた ドレン と 生蒸気(kg)から、 エネトラップ の ドレン と 生蒸気(kg)を引いたものが、 【 その場所での蒸気漏れ量 】 と言えます。「その蒸気漏れ量が、既設トラップの排出量 の 何%に当たるのか」を計算したものが、上記の例(51.7%)です。
N株式会社総合工場/テスト実施日:2023年1月19日/対象箇所:ソーセージ行き/比較:ディスク式/漏洩蒸気量:128.4kg/h/平均稼働時間:20時間/日/年間稼働日:365日/年/蒸気単価:5円/kg
年間損失額 とは、現在お使いのスチームトラップを使い続けた場合の燃料損失金額です。(数値は、あるテスト環境下での【1つのスチームトラップ】におけるものです)
蒸気ロス削減率 とは、既存トラップとエネトラップを使った「比較試験」によって算出します。それぞれの ドレン水 と ドレン排出時に同時に排出する 生蒸気(ロス) を 容器に張った水で受け、
ドレン重量 (ドレン+生蒸気) を測定します。
年間損失額 はこの 比較試験の結果 から計算しています。
「工場全部のトラップ交換」の結果 ではありません。
特徴 | 効果 | 説明 |
---|---|---|
高い耐久性 | ・ステンレス鋼製 ・可動部無し |
総ステンレス製で可動部がないことから高い耐久性を持っています。 |
高い省エネ性能 | ・適正ノズルで蒸気漏れ抑制 ・燃料費大幅削減 |
燃料費の削減を、導入後すぐに実感していただけます。燃料の削減=脱炭素 |
高いメンテナンス性能 | ・適宜フラッシュ洗浄 ・管理人件費削減 |
メンテナンスは容易ですが、設置当初は周辺配管からのサビ対策、プラント全体の運転状態最適化のために、当方の技術者を充てることをお薦めします。 |
高い周辺コスト削減性能 | ・ボイラー寿命 ・軟水器寿命 ・水削減 |
蒸気ロスの削減により、ボイラーの燃焼自体を抑え、ボイラー周りのすべてに削減効果が期待できます。管理人件費に最大効果? |
高い省エネ活動向上性 | ・バイパス回路構成で適正化 ・蒸気回収意識醸成 |
弊社技術者が設置場所の選定、試験、削減効果算出、設置工事を行いながら、工場担当者にも経験を積んでもらいます。 |
高い清浄環境創生性 | ・カビ等の発生抑制 | 無駄な蒸気排出が無いことで、工場内の空気環境が変化します。 |
高い総合環境性能 | ・省エネ効果 ・CO2削減効果 ・騒音対策効果 |
総合的な環境対策ができるので、関係省庁への対応、環境ISOの環境報告書などで効果がうたえます。 |
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